私は5年間の社会人経験を経て看護学校受験を決意しましたが、試験会場では会社の入社試験時とは異なり独特の緊張感が拡がっていました。
看護学校への入学志望者はその年に高等学校を卒業してきた学生以外にも、ある一定期間社会人経験を積んだのち看護師に憧れて入学してくる方や、子育てがひと段落された主婦の方など、看護学校の受験者の年齢層は18~50歳代と非常に幅広いものでした。
年配の方も多くいらっしゃったため、果たして自分なんかが試験に受かることができるのだろうかという不安もありました。
一次試験では入学定員90名に対して入学希望者がおよそ120名と倍率は1.3倍でした。
看護師への需要や社会の経済的不安などが重なり、年々入学志望者は増加しているとのことで、とくに男性の受験者がおよそ1/3を占めていたことに驚きでした。
看護学校の入学試験は一般試験と小論文、面接からなりました。
一般試験では高校学校卒業に必要な学力レベルを問われ、生物や数学といったものがありましたが、看護学校の試験前に復習をしておけば、問題自体はそれほど難しくありませんでした。
看護学校の入学試験の小論文では、日本の高齢化について受験者の認識や見解が問われました。
原稿用紙で3枚分を記入しなければならないため、日本の高齢化に潜む問題点や今後の課題などを自分なりに考察しながら記入していきました。
小論文はどんな時事問題が出題されるかわからないため、日頃から新聞やニュースなどは熟知しておき自分なりの考えを持っておく必要があります。
看護学校の入学試験面接は個別に行われました。
試験官は学校長と教員で2名ずつ、いくつかの部屋に分かれて面接が行われました。
面接では看護学校を受験するにあたっての志望動機は必ず聞かれます。
わたしは社会人経験者であったため、どうして急に看護師になろうと決意したのかを鋭く聞かれることになりました。
前職は営業という職種上個人プレーで仕事が進んでいくことが多くありましたが、もともと誰かの役に立ちたいという希望を持っていたため看護師資格を取得して患者さんのために働きたいという気持ちが芽生えていったのです。
面接ではそのときの気持ちをしっかりと伝えて理解していただけるように努めました。
看護学校に入学しても授業や実習の過酷さで途中で退学してしまう学生も多くいるため選考は厳しくしているとのことでしたが、熱意が伝わったのか無事看護学校に入学することができました。
今は看護学校を卒業して、看護師として病院で患者さんのそばに立ち看護を提供しています。
これから受験を控えている看護学校の入学志望者の方は、きちんと志望動機を明確にし熱意を伝えられるよう頑張っていただきたいです。